SBIホールディングス株式会社の子会社で5-アミノレブリン酸(5-ALA)(※)を利用した医薬品等の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役執行役員社長:北尾吉孝)が実施している「アラグリオ®内用剤1.5g」(以下、本剤)の卵巣がんの切除術時におけるがんの可視化の適応追加に向けた国内第III相治験(ASTROPIC試験;jRCT2021250012)が開始され、第1例目が登録されましたのでお知らせします。
ASTROPIC試験の概要
| 目的: | 卵巣癌・卵管癌・腹膜癌患者を対象とした腫瘍減量手術における本剤を用いた光線力学診断の有効性と安全性を確認する。 |
| 試験デザイン: | 多施設共同・オープンラベル試験 |
| 主たる評価項目: | 青色光下と白色光下の生検組織検体の感度 |
なお、2025年7月17日のプレスリリースの通り、本剤の卵巣癌に関する開発は販売元である日本化薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川村茂之)と合意して進めております。
本剤を用いた光線力学診断は、従来では視認困難な微小病変や平坦病変の検出が可能となります。卵巣癌等患者に対する手術時に光線力学診断を実施することで、腫瘍の完全切除への達成度向上が期待されます。
今後も当社は、皆様の健康で豊かな毎日に貢献できるよう研究・開発に尽力し、卵巣癌の治療に取り組んでおられるより多くの患者様および医療従事者の皆様に、アラグリオを有益に活用していただけるよう一層努力してまいります。
(※)アミノレブリン酸は体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸のひとつです。アミノレブリン酸ががん細胞に取り込まれると、その主要代謝産物であるプロトポルフィリンIXが蓄積し、そのプロトポルフィリンIXに励起光が照射されるとがん細胞が蛍光を発します。その性質を利用し、アミノレブリン酸塩酸塩は筋層非浸潤性膀胱がんや悪性神経膠腫の術中診断薬として実用化されております。
卵巣がんについて
卵巣がんは、わが国の女性では罹患率が9番目に多く、女性生殖器悪性腫瘍の中で最も死亡者数の多い疾患との報告があり、進行症例における治療成績の向上が卵巣がん治療の重要な課題となっています。また、進行卵巣がんの治療において、手術で腫瘍を完全に切除することは、最も重要な予後規定因子のひとつと言われています。
以上
本プレスリリースに関するお問い合わせ先:
SBIファーマ株式会社
E-mail: info_ala@sbigroup.co.jp
印刷時には、PDFデータをご利用ください。
印刷用PDF