新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に対する 5-アミノレブリン酸リン酸塩とクエン 酸第一鉄ナトリウム含有栄養補助食品を使用した共同試験に関するお知らせ

SBIホールディングス株式会社の子会社で、5-アミノレブリン酸(5-ALA)(※)を利用した医薬品開発事業を手掛けるphotonamic GmbH & Co. KG(本社:Pinneberg, Germany、代表: Ulrich Kosciessa, Ph.D.、以下「フォトナミック社」)と5-ALAを利用した医薬品、健康食品及び化粧品の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:北尾吉孝、以下「SBIファーマ」)は、それぞれ研究資金および試験食を提供し、アイルランド王立外科医学院バーレーン医科大学(所在地:バーレーン、以下「RCSIバーレーン」)がスポンサーを務める、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に対して5-ALAリン酸塩とクエン酸第一鉄ナトリウム(SFC)含有栄養補助食品を使用する試験「COVID-19 の被験者における5-アミノレブリン酸リン酸塩+クエン酸第一鉄ナトリウムの安全性、忍容性、および有効性を評価するためのパイロット試験」(ClinicalTrials.gov 識別番号:NCT04542850、以下「本試験」)について、RCSIバーレーンが臨床試験の第1段階が完了したことを発表しましたので、お知らせいたします。

なお、下記の資料は3月11日にRCSIバーレーンが発表したプレスリリースを日本語に翻訳したもので、参考資料として提供するものです。その内容および解釈については英文プレスリリース(タイトル:First Stage of Joint Research between RCSI Bahrain and BDF of a Food Supplement Known in Modulation of Antiviral Effects in COVID-19 Patients Completed)が優先されますのでご参照ください。

**********

COVID-19患者における抗ウイルス効果の調節で知られる栄養補助食品の忍容性、安全性、有効性を評価するためのRCSIとBDFの共同試験の第1段階が完了しました。

3月11日:アイルランド王立外科医学院バーレーン医科大学(RCSIバーレーン)は、継続的な研究活動の一環として、COVID-19患者に対する5-ALAリン酸塩とSFC含有栄養補助食品使用の安全性、忍容性、および有効性を評価する介入試験「COVID-19の被験者における5-アミノレブリン酸リン酸塩+クエン酸第一鉄ナトリウムの安全性、忍容性、および有効性を評価するためのパイロット試験」(以下「本試験」)のスポンサーを務めています。

本試験は試験実施施設であるバーレーン国防軍病院(BDF)と協力し、RCSIバーレーン大学院研究科長スティーブン・アトキン教授の支援のもと医学部長兼教授のジョン・フラッド教授が主導しています。本試験は、SBI ALApharmaの子会社フォトナミック社およびSBIファーマの研究資金および試験食の提供を通じた協力により、BDF組織病理科医アブドゥラ・ダーウィッシュ准将・博士を試験責任医師、シニアレジデント・呼吸器内科専門医のアブドゥル・ラーマン・ハッサン・アル・マダニ博士らを研究分担医師として実施されています。本試験は、バーレーン国民健康規制当局(NHRA)の臨床研究委員会によって承認されています。

フォトナミック社CEOのウルリッヒ・コシエッサ博士は、次のとおり説明しています。「5-ALAは、さまざまな生細胞のミトコンドリアによって生成される天然物です。5-ALAは鉄とともにヘムの前駆体で、ヘムはミトコンドリア機能の亢進に重要な役割を果たし、ヘモグロビンも生成します。5-ALA リン酸塩は、鉄剤であるSFCとともに配合され、日本をはじめ各国で栄養補助食品として販売されており、安全性が確認されています。多くの研究者は、他の適応や用途について5-ALAの試験を進めています。」さらに、コシエッサ博士は、次のとおり付け加えます。「5-ALA / SFCはヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1)を誘導します(1)。HO-1はヘム代謝の重要な酵素であり、インフルエンザ、HIV、ジカ、エボラおよびデングなどの多くのウイルスの抗ウイルス効果の調節にも関与します(2-6)。さらに、最近日本では、培養細胞を用いた試験で、5-ALAリン酸塩がCOVID-19の原因であるSARS-CoV-2 の感染を阻害したことが報告されています。そして、ヒト細胞および非ヒト細胞において有意な細胞毒性を示すことなく抗ウイルス効果が認められました(7)。5-ALAリン酸塩 / SFCはCOVID-19患者にも安全に投与され、回復までの時間にプラスの影響を与えました(8)。」

本試験の最初の段階においては7人のCOVID-19患者への投与を完了し、関連する有害事象は報告されず、良好な安全性が示唆され、5-ALAリン酸塩/ SFCの食経験と研究に基づくこれまでの安全性プロファイルを確認しました。本結果に基づき、NHRAは試験の継続を承認し、COVID19による中等度および/または重度の症状を有する33人の患者の登録が開始され、現在の標準治療に加えて5-ALAリン酸塩 / SFC投与における忍容性、安全性、および有効性が継続して検討されます。

RCSIバーレーン学長のサミア・オトゥーム教授は、次のように述べています。「RCSIバーレーンは全国的な研究プログラムの確立に尽力しており、バーレーンでのCOVID-19療法の研究を促進および加速する上で重要な役割を果たしてきました。私たちは、また、共同研究や科学シンポジウムの開催を通じて、SBI ALApharmaおよびその子会社、特にSBIファーマバーレーン事務所長のリヤド・レハーニ博士と協力してまいりました。こうした共同プロジェクトは、製薬業界と研究プログラムの協力の意義と有望な成果を浮き彫りにします。これにより、規制当局からの承認のもとでの管理された環境で、病気に罹患した人の回復を支援する既存の有益な医薬品治療を試験することができます。」RCSIバーレーンについてRCSIバーレーンは、1784年にアイルランドのダブリンに設立されたRCSIの構成大学です。独立した私立大学として、2004年に28名の医学生に門戸を開きました。RCSIバーレーンは、非営利の健康科学機関として、世界中の人々の健康のすべての領域で前向きな変化を推進するための教育と研究に焦点をあてています。現在、専用キャンパスには、医学部、看護学部、助産学部、大学院研究科あわせて1,300人を超える学生がいます。詳細については、www.rcsi.com/bahrain をご覧ください。

(1) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29753693/

(2) https://www.jimmunol.org/content/176/7/4252

(3) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30786886/

(4) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24109237/

(5) https://virologyj.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12985-019-1125-9

(6) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27553177/

(7) https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7846235/

(8) https://osf.io/azxsm/

 

*******************************************

本プレスリリースに関するお問い合わせ先:

SBIファーマ株式会社 info_ala@sbigroup.co.jp

 

印刷時には、PDFデータをご利用ください。

印刷用

Mechanical Translations by Google »