日本癌治療学会第49回学術総会でのALAに関する研究発表のお知らせ① ~ALA を用いた腹膜播種の診断に成功~

SBIアラプロモ株式会社

 SBIホールディングス株式会社の子会社で 5-アミノレブリン酸(ALA)(※1)を利用した化粧品、健康食品、医薬品の研究・開発等を行っている SBI アラプロモ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員 CEO:北尾 吉孝、以下「当社」)は地方独立行政法人大阪成人病センター外科岸健太郎副部長らのグループとの共同研究で、ALA を用いたがんの光動力学的診断(ALA-PDD)において胃がん腹膜播種の検出に成功しました。このたび、本研究結果を 2011 年 10 月 27 日に開催された日本癌治療学会第 49 回学術総会にて発表いたしましたのでお知らせいたします。

 ALA-PDD は ALA を経口投与し、がん細胞に選択的に蓄積するプロトポルフィリン IX(PPIX)の発する蛍光により、がん細胞を検出する診断方法で、幅広いがん種に適用可能であると考えられております。現在、当社ではすでに緊急性の高い脳腫瘍の術中診断薬としての開発を進めております。

 進行胃がんにおきましては、胃壁を貫いたがん細胞が腹腔内にこぼれ広がっていく「腹膜播種」と呼ばれる転移が恐れられており、最も多い再発の原因でありますが、既存の画像検査では見つけにくく、特に微小なものや平坦なものの検出は困難です。

 岸健太郎副部長らのチームは動物実験により胃がんの腹膜播種が ALA-PDD で検出出来ることを見いだし、さらに、進行胃がん患者の腹腔鏡検査に応用したところ、13 例中 4 例の腹膜播種転移と 1 例の肝転移を見いだしました。この 5 例のうち 3 例は通常光では確認できなかった病変で、転移の発見により、より適切な治療へ移行することができました。このように胃がんにおける ALA-PDD 腹膜播種診断は、適切な治療選択をするうえで重要な診断法となることが期待されます。

 当社は ALA-PDD の研究を進めることでがんと戦う多くの患者様のお役に立てるよう、一層努力してまいります。

 また、ALA の研究成果と最新情報は、ALAplus 研究所(URL:http://www.ala-plus.jp/)からも発信してまいります。

用語解説
※1 体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸。ヘムやチトクロムと呼ばれるエネルギー生産に関与するタンパク質の原料となる重要な物質ですが、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。 ALA は、焼酎粕や赤ワイン、かいわれ大根等の食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。

以上

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本プレスリリースに関するお問い合わせ先:
SBI アラプロモ株式会社   経営企画部 03-6229-0095

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