東京工業大学との共同出願による赤外域光による光線力学的治療・診断剤に関する中国での特許取得のお知らせ

SBI ファーマ株式会社

 SBIホールディングス株式会社の子会社で5-アミノレブリン酸(ALA)(※1)を利用した医薬品、健康食品及び化粧品の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表:北尾吉孝、以下「SBIファーマ」)は、赤外域光による光線力学的治療(Photodynamic Therapy:PDT)又は診断剤に関して、このたび中国での特許を取得しましたので、お知らせいたします。

 なお、本特許は国立大学法人東京工業大学(所在地:東京都目黒区、学長:三島 良直)と共同で出願したものです。日本では2015年12月18日付けで本特許を取得しております。

【特許番号】ZL 2012 8 0020852.6
【発明の名称】赤外域光による光線力学的治療又は診断剤
(中国語表記:利用紅外区域光的光動力的治療剤或診断剤)
【特許権者】国立大学法人東京工業大学、SBIファーマ株式会社
【特許出願日】2012年4月27日

 ALA-PDT は、ALA を投与しがんに選択的に蓄積するプロトポルフィリン IX(PPIX)を患部に集積させ、光照射により生成される活性酸素の殺細胞性を利用するがんの治療法で、手術等の一般的治療法と比較して侵襲性が低く、臓器温存が可能であることなどから、近年、QOL(Quality of Life:生活の質)を考慮した新たながん治療法として、注目されています。しかしながら、ALA-PDT については、光が到達できる組織表層までしか適用できないという制限がありました。

 このたび、イッテルビウム(元素記号 Yb)、エルビウム(元素記号 Er)等の希土類ランタノイド複合体を ALA に組み合わせて使用することで、組織深部に届く近赤外光(赤外域光の一種)のアップコンバージョン発光(※2)を利用する PDT を考案し、日本に続いて、中国においても、特許を取得いたしました。

 SBIファーマはアンメットメディカルニーズに応える医薬品を世界中の一人でも多くの方に提供できるよう、今後もALAの様々な可能性を追求し、医薬品等の研究開発に努めてまいります。

(※1)5-アミノレブリン酸(ALA)とは:体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸。ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー生産に関与する機能分子の原料となる重要な物質ですが、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。ALAは、焼酎粕や赤ワイン、高麗人参等の食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。

(※2)アップコンバージョン発光とは:近赤外線等の長波長の励起光を、より短波長の青色可視光に変換して発光することで、低エネルギー光を高エネルギー光に変換することからアップコンバージョンと称されています。

以上

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本プレスリリースに関するお問い合わせ先:
SBI ファーマ株式会社  経営企画部    03-6229-0095

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